だいぶ前のことなんだけど、テレビを見ていたら、とある番組で紹介されていた『真田紐』なるものに大変興味を持ったことがあった。
『真田紐』っていうのはその名前の通り、真田父子が関ヶ原の戦い後に蟄居していた土地で作製した紐。
なんでもその紐を商人を通して町で売ることで得た収入で生計を立てるのが目的で作製されたんだとか。
注目すべきは紐のその強度で「真田の作った強い紐」というふれこみがあったぐらいに強くて切れにくく、さらに伸びにくいということもあって重い荷物を天井から吊るしたり、物を運搬する際に荷物をしっかり結んで固定出来るといったように、
商売人や庶民問わずにとても重宝された紐なんだそうだ。
それもとてもすごいものだけど、特に興味を惹かれたのは紐の柄でした。
紐といっても従来の用途で指す組む紐と違ってこの真田紐は織る紐、すなわち織物だということに。
そのため、織物特有の魅力的な柄を生んで仕上げられているそうだ。
紐なので普通の織物製品とは違い柄は簡素なものですし昔の柄なので古めかしさもある柄なんですが、それでもその柄は魅力的に感じさせられました。
特にその柄は真田ではお馴染みの六文銭を印象させられる柄でもあるとも聞いて更に魅力が増した。
この真田紐の柄の魅力、日本人のみならず外国人でも魅力に惹き付けられた方も番組内で紹介させられ、その方が真田紐の柄を生かして自分流にアレンジしたものを紹介していたのだけど、
それがまた赤と紺でまとめられたシンプルでもとても魅力的なものだった。
通販などで販売されていたら絶対購入してしまうほどに魅力的なものだった。
そして真田紐は本来の物を固定するための道具の世界から別の世界へと広がっていることにも驚いた。
その世界とは、ロードレース。いわゆる競輪競技です。
どこでその真田紐を活用するかというと、自転車のハンドルのグリップ部分。
グリップに真田紐を巻き付ければ布製なので滑り止めになるし、様々な柄があるので個性をだせるし、
なにより戦国時代では同じ様に耐久性と滑り止め効果によって刀の柄にも巻き付けていた経緯があるため、グリップが刀的な印象を感じさせられると外国人選手の人気も高いそうなんだとか。
刀からハンドルのグリップ、同じ『握る』道具で『戦い』に挑む・・・ロマンがあり過ぎだな。